私たちの身近な生活にも根付きつつあるSDGs。そこには、2030年までに達成すべきさまざまな目標が設定されています。自動車解体業者である会宝産業でも、SDGsへの取り組みをしています。
今回は、特にSDGsゴール12「作る責任」「使う責任」についての会宝産業の取り組みをご紹介します。私たちの生活に欠かせない自動車、そのリサイクルを通じでできるSDGs。私たちが自動車リサイクルを通じて目指す先をご覧ください。
会宝産業は、お客様から廃車を買取させていただき、車両を適切に解体した後に、中古部品として国内外に販売し、残ったスクラップ素材を回収・リサイクルしています。 事業方針として「地球規模における資源循環社会の一翼を担う」ことを掲げています。
世界では人口が増加し続け、世界の自動車の保有台数は13億台に上ると言われています。 この13億台は、その役目を終えたあと、いったいどうなるのかご存知でしょうか。本来なら、使用済み自動車として、解体・リサイクル等の適切な処理をする必要があります。
車を作りっぱなし、売りっぱなしではなく、誰かが「あとしまつ」をしなければなりません。 SDGsは「誰一人取り残さない-No one will be left behind」を理念としています。 SDGsの目標である「作る責任」「使う責任」に加えて、私たちは「あとしまつの責任」を自認し、地球環境をよりよくするために果敢に挑戦しています。
発展途上国では、使用済み自動車は適切な処理をされずに廃棄されています。 自動車の不法投棄などの不適正な処理により、流れ出した有害物質やフロンガスによる土壌・地下水の汚染、オゾン層の破壊など、地球環境への影響が懸念されています。
現地の使用済み自動車の解体作業者は人力・手作業による解体をおこなっているのみで、収集・解体にかかるスキルレベルは低く、作業場では労働安全衛生上の問題、廃油、鉛による土壌汚染、廃プラスチック・ガラス・タイヤの不法投棄による環境汚染が大きな社会課題となっています。
そこで私たち会宝産業は2007年に、国際リサイクル教育センター(International Recycling Education Center)、通称IREC(アイレック)を設立しました。 自動車リサイクルに関する知識や技術を体系的に学べる世界に開かれた教育訓練センターです。 IRECでは、国内の自動車リサイクル企業のみならず、海外からの技術訓練希望者も広く受け入れています。
2017年には、3年間にわたりマレーシアの政府高官・大学教授・リサイクル事業者を招聘し、研修を実施しました。 このプロジェクトは日本とマレーシアの政府間で合意された国家戦略の一環として、マレーシアで放置される使用済み自動車を適正処理し、環境改善をおこなうため、現地の状況にあった自動車リサイクル関連法規制の施行を目指しています。
また、インドでは2019年に自動車リサイクルの合弁企業を設立しました。インドにおいても使用済み自動車の廃棄は深刻な社会課題となっています。 これらの課題を解決すべく、日本国内で培った自動車の適切な解体やリサイクルの50年以上のノウハウを海外にも展開し、SDGsゴール12「作る責任」「使う責任」に加えて、私たちは「あとしまつの責任」を実践していきます。
具体的には、2022年3月、インドハリアナ州としては初の自動車解体工場を設立し、4月末から工場稼働を予定しています。この自動車リサイクルモデル工場の立ち上げ後、3年以内に5〜7工場を他州においても展開を計画しています。インド全土には年間1,000万台の廃車が発生すると言われており*、ハリアナ州では年間約40万台が発生すると言われています。
まずはインドのモデル工場において自動車リサイクル事業を展開し、日本国外においても本業を通じて環境問題、現地雇用創出に貢献することで、SDGs達成に貢献をしていきます。
*Vahan Road Transport Year book 2015-16よりKerney社調べ
【参考ノート】 SDGs(Sustainable Development Goals)とは、国連に加盟する世界193か国が合意した17の目標、169のターゲットのことです。 貧困等の途上国を中心とした社会課題の解決のみならず、気候変動等の先進国・途上国共通の社会課題の解決を含め、2030年までに達成すべき目標が設定されています。SDGs達成に向けて、当社の強みを発揮し、身近な課題と地球規模の課題を同時に解決することは、当社にとっての大きなビジネスチャンスとしての活用機会でもあるのです。
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